以下は、株式会社NAC星野農場長のブログ記事です。
米を自給栽培するということ。
【8年越しの目標、ついに達成】
2015年に米作りを始めてからずっと目標にしていたこと、それが
『お米の自給100%』
今年は過去1番の出来で収穫前から期待していて、でも台風で一部倒され、
無事だった稲もスズメの猛攻に遭い、収穫後もハザが何度も倒れるということもあり、
神経すり減らしつつも、10月31日に無事に脱穀完了。
今時珍しいハザカケして天日干し。
籾の状態で約5俵、籾摺りして玄米にしたら恐らく6割くらいになる
と見積もっても3俵(180kg)くらいあるはず。
現代人のお米の消費量は平均50kgだとすると3人分。
我が家は大人2人と幼子1人なのでこれで十分賄えるはず。
ちなみに、品種はアサヒとハッピーヒルで150くらい(推定)、
ハッピーヒルのもち米が20kgくらい、あとは古代米ミックスとハツシモが少し。
たくさんの方にお手伝いにも来て頂いて出来たお米。
せめてものお返しにピースファーム新嘗祭をやろうかと考えております^ ^
【ここからは計算のお話】
ちなみに田んぼの面積は6a(600平方メートル)
慣行農法だと10aで9俵採りが現代の平均で、6aなら5.4俵(324kg)採れる計算。
それに比べると豊作と言っても6aで180kg
とはいえ、無農薬無肥料栽培だと10aで4俵(240kg)が基準なので
その基準だと6aで144kgになるので、やっぱり豊作。
さて、それを売ったら、あるいは買ったらいくらになるか?
お米の買取価格は全国平均で60kg13,000円。
等級とか無視して平均買取価格にすると、180kgで39,000円…
お店で売ってるお米の値段は10kgで3000〜4000円。
農家さんから直接購入の無農薬のお米で6000〜7,000円
自然栽培(無農薬無肥料)のお米で1万円前後
この中の最高額の10キロ1万円(平均買い取り価格の約5倍、店頭価格の約3倍)
で売れたとしても18万円。
4月から11月までの労力を考えると4万円では絶対に売りたくないし、20万円でも売りたくないです。
お金のためだけの仕事としたら全く割に合わない。
(※やり方や設備が非効率なのも大きな理由です)
いかに、自分でお米を栽培して食べるということが贅沢な行為であるか。
経済合理性以外の価値を考えないととてもじゃないけどやってられないのが小規模での米作り。
でもね、そんなの抜きにしても収穫の喜びはひとしおなのです
この感覚を味合えることこそが贅沢なのかもしれないです。